さんどりよんのやぼう

身分の転換がしたい

"400万の借金をしてまで学校に行く事"が、親にお金を出してもらえている子に比べて人生不利な状況である事は吐き気がするほど理解していたつもりだったけど、社会に出てより一層、気が滅入るほどに深刻な事実であることを悟った。
生きているのが楽しくなくなった。
働きながら少しずつ返していけばいい、は浅はかすぎる考えだった。
少ない賃金のなかで学費を返していく事は、周りの子と生活水準も貯蓄も消費も足並みがそろわない上に、人並み以上に頑張ったところで未来はそんなに明るくない事実を物語っていた。
そもそも、学費もろくに用意出来ない家庭で育った女が高収入を得られる職業につける確率はほぼほぼ無いに等しかった。何故なら、何処の企業も、どうせ女を雇うなら手間暇かけて大切に育てられた子を雇いたいから。
低身分出身でままならない生活を強いられてきた女は、行儀と言われるものを重んじないし、世の常識を無視する傾向にあるし、新しい手法で結果を出すことができても、どこか周囲を不快にさせるし、嫌がられる対象だった。それだけじゃなく、ままならない子を雇うより、大切に育てられた子を雇ったほうがいろんな意味で会社に好循環を生むのが現実だった。
こうして、金銭的にも境遇から身につけてきたもの的な意味でも不利な私は、少ない賃金の中で学費を返しながら老後を考えて計画的にお金を貯め、今を質素に質素に質素に、ただ借金を返していくためだけに、やりたくもない業務をこなして生きていくしかない現実、に、生きる意味を見つけられなくなった。

付き合っている彼氏とも上手くいかなかった。すごく優しくて、1ヶ月に一度だけ会える時間、たった60時間ほど、一緒にいる時だけは楽しかった。だけど、悩んでいる時間が多い私にとって、毎日を楽しく過ごしている彼との共存が辛かった。毎日の経済状況が全然違う事も嫌だったし家庭の事情も不利なことが嫌だった。

前向きに頑張ろうと思える日もあるけど、毎日が不安で押しつぶされそうで、毎日辛い。

あらゆる付き合いが面倒くさくなっている。他人と関係を良好に保つ努力そのものを放棄したい。正直、自分の人生がどうでもいい。